付着器育成
「基本概念」
基質や基盤への付着により、均一な育成環境を確保する。
自然界の例
移動拡散出来ないもの 自ら移動拡散出来るもの
テングニシ(Hemifusus tuba) アコヤガイ(Pinctada fucata martensii) アカガイ(Anadara broughtoni)
「移動拡散」 (二枚貝種苗の付着嗜好と移動拡散性質を使用した育成技術)
実施例 アコヤガイ(Pinctada fucata martensii)
1.成長に伴いより安定した付着基盤を求め、稚貝自ら移動拡散する。
2.強度:室内付着器<
野外分殖用付着器を接触させ配すると、野外分殖器へ移動拡散する。
3.稚貝はほぼ等間隔で強度のある付着器へ拡散移動し、物理的な環境阻害要因から解放される為に平均して成長する。
「概念の変化」
1. 従来方法(タンク内付着器からの剥離採集)
室内 − 遮光ネット 安価で付着効率優先 野外 − 天然杉葉 安価

2. 新方式(生物嗜好を活用し貝自らの移動拡散を促す)
室内 − シェルベース(PE製付着器) 野外 − ブラックリーフ(PE製人工杉葉)
(移動誘発の為に不安定な素材) (移動拡散の為に安定した素材)

防汚収容器を使用し、室内付着器と野外分殖器を組合わせて沖出しする。

成長に伴い、貝自ら不安定なシェルベース→安定できる硬い基盤ブラックリーフへ移動拡散する
「平均化技術」
種苗の付着拡散嗜好を活用
☆ 成長と供に安定した基盤を求め移動する付着嗜好を基に、作為的に「初期付着器」を不安定な素材として、安定した素材形状の
「野外分殖 器」と組み合わせて沖出する事により、速やかな貝自ら移動拡散を促し、種苗の育成環境の均一化により生産種苗
の平均化を実現する。
手段 : 収容器の防汚処理
効果 : 収容器内壁のへ付着移動が不可能となり、
付着器にしか付着出来ないために貝自ら付着器を芯として均一に付着拡散する。
実施例 アコヤガイ(Pinctada fucata martensii)
種苗貝自らも収容器内部面で付着拡散すると内部通水の阻害要因となるため、防汚する事により収容器内部面への
付着拡散を阻害、通水性を均一化して、均一な内部生育環境を人為的に作出する。
実施例 アカガイ(Anadara broughtoni)
(二枚貝種苗の付着嗜好と移動拡散性質を使用した育成技術)
@成長に伴いより安定した付着基盤を求め、貝自ら移動拡散する性質を使用し、防汚収容器内に室内付着器と野外分殖用付
着器(強度:室内<野外)
を接触させて配する事により、成長した貝自らの移動拡散を助長する環境を作出する。
A貝はほぼ等間隔で付着器へ拡散移動し、物理的な環境阻害要因から解放される為に平均して成長する。
「省力化技術」
☆ 稚貝の付着嗜好と拡散嗜好を活用し、分殖手間を省力化
手段 : 防汚収容器内で付着器と強度の違う付着器を組み合わせる事で、均一な育成環境を作出し、貝自らの移動拡散嗜好を助長、
自然分殖を実現。
☆ 収容器内の付着物防御による清掃手間の省力化
手段 : 収容器内部種苗への付着生物好適付着流速を人為的に阻害し防御。
☆ 収容器の交換手間の省力化
手段 :
防汚収容器使用により、長期連続使用環境を実現。
☆ 早期沖出による室内飼育餌料生産の省力化
手段 : 防汚極小目合い収容器による早期沖出し環境を実現。
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