「養殖」手法比較
採苗手法別の概要(マガキ生産例) 「カルチ養殖とシングルシード養殖」
天然カルチ養殖
ホタテ貝殻等の付着させたマガキ種苗を竹筏などの浮体に垂下して1年ほど育成し、貝殻から1貝ずつ脱塊して、丸篭などの収容器に入れ実
入りさせる生産方法。
☆メリット → 粗放的に安価に大量養殖が可能。
→ 約一年間の抑制作業による自然淘汰済を実施する為、冬場の斃死率は低い。
★デメリット → 付着数など年変動が激しく安定していない。(温暖化や災害など)
→ 使用済み付着板などの大量の二次産業廃棄物が発生する。
→ 水温地区の種苗貝での養殖では九州など夏場の斃死率が高い傾向がある。
→ 付着基質からの脱塊作業が必要で人件費が掛かる。
→ 付着物対策が困難な為、垂下重量が嵩み筏規模が大型になり易い。
→ 採苗地が東北地区の種苗貝は夏場の斃死率が高い傾向がある。
→ 選抜育種には不向き。
工事中!!
(2011 長崎県小長井沖)
人工カルチ養殖
ホタテ貝殻等の付着させたマガキ種苗を竹筏などの浮体に垂下して1年ほど育成し、貝殻から1貝ずつに脱塊して、丸篭などの収容器に入れ
実入りさせる生産方法。
☆メリット → 安定した種苗生産が可能。
→ 系代採苗が可能となり選抜育種などの品質向上が見込める。
★デメリット → 抑制作業がなされていない為に夏場の斃死率が非常に高く養殖効率が低い。
(2011 長崎県平戸市)
人工シングルシード養殖
人工授精させたマガキ幼生を室内でホタテ貝殻等の付着基盤を使用せずに最初から1粒で着底成長させる採苗生産方法。
☆メリット → 安定した生産が可能。
→ 系代採苗が可能となり選抜育種などの品質向上が見込める。
→ 常に正確な生残貝数の把握が可能。
→ 形状選別などの機械化が可能となり省力化が可能。
→ 収容器飼育なので高水温貧酸素時などに移動可能で避難が容易。
→ 全重あたりの可食部重量比率がカルチ養殖に比べ高い。(殻重量が軽い)
→ 付着物対策が容易な為、垂下重量が少なく筏規模が小型で済む。
★デメリット → 種苗生産コストが高く、斃死率の高い漁場での使用は採算割れを招き易い。
→ 小型種苗では生産歩留まりが極端に低くなる傾向がある。
→ 収容器が必要となり経費高となり易い。
(2013 広島県実施 経済産業省 先端農商工連携実用化研究事業)
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